なぜ凍るオホーツク海

 北海道周辺の海は、太平洋、日本海、オホーツク海ですが、オホーツク海だけが凍るのはどうしてでしょうか?

 ①閉鎖的な海域「オホーツク海」にアムール川から大量の真水が注ぎ込み、②特殊な海域構造が形成されます。③寒気や季節風の影響を受けて海水が一気に冷やされます。最大海氷面積は、オホーツク海の約7割を占めることもあります。
■凍る海の3つの条件
 オホーツク海だけが凍るには、3つの条件があると言われています。
   ①閉鎖的な海域
   ②特異な海洋構造
   ③寒気や季節風の影響
■閉鎖的な海
 シベリア大陸およびサハリン、カムチャツカ半島、そして北海道沿岸まで連なる千島列島に囲まれた比較的閉鎖的な海域です。日本海とは宗谷海峡、太平洋とは千島列島の海峡や水道がありますが、その水深は浅くオホーツク海と他の海との間で海水交換が少ない環境にあることがわかります。

図ー1 北海道周辺の海(気象庁HP

■特異な海洋構造
 閉鎖的なオホーツク海に、アムール川の河口から大量の真水が注ぎ込んでいるほか、春から初夏にオホーツク海を覆っていた海氷が溶けることで塩分の薄い層が形成されます。この層の水深は約50mと言われ『表層低塩分水層』と呼ばれています。

 低塩分水層とそれ以下の層では、塩分濃度に差が大きくなっているので混ざりにくいのです。ちょうど水の層の上に油の層が乗っているイメージです。
■寒気や季節風の影響
 冬季、寒気の張り出しや季節風の影響を受けて海水面は冷やされます。冷やされた海水は、密度が重くなり沈み、対流が生じます。秋から冬にかけては低気圧の通過で時化ることも多く、水塊の拡販が促進され、一気に冷やされます。

 日本海や太平洋も同様に対流により冷やされます。しかしながら、オホーツク海には表層低塩分水層があり冷却が50m以深に伝わることがほとんどありません。表層50m層が結氷温度に達すると凍り始めるのです。

 海氷が成長すると濃い塩分水が排出され、密度が重いため沈み込みます。表層低塩分水と塩分の濃い層との密度差は大きいためさらに混ざりにくくなります。こうした構造は日本海や太平洋には無いため、全層が結氷温度に達する前に春になってしまいます。つまり、海が凍らないということです。

 ちょっと難しいので別途説明したいと思います。
[参考資料]
・気象庁HP
・白い海、凍る海~オホーツク海のふしぎ~、青田昌秋(東海大学出版会)、1993